甘いお菓子


「ねぇ、一緒にケーキでもどう?」
いきなりスプーンを目の前に突き出され驚いた様子をジャッカルはみせた。
甘いをものを食べたい気分ではないので丁重にお断りをする。
「いや、いい。食欲ないし。」
「そ。」
ブン太はそれにそっけなく返すとさっき買ってきたケーキの箱に手をかけた。
「よくそんなに入るな。」
箱の中のケーキの量にジャッカルは呆れた声を出した。
テニスの試合の前に食べるというのは習慣になっているし、理由がわかっているから非難する気はないが、さすがに練習さえもない日まで食べるのはどうかと思う。
「よく太らないな。」
「消化早いからね。それにその分動いてエネルギー消費されるし。」
そう言うとチョコレートケーキを口の中にほうばった。
「んー!うまい!ねぇ、ほんとに食べないの?」
「あぁ。」
「ふーん。」
何か言いたそうな顔をして再び口にケーキを運んだ。
「ジャッカル。」
「ん?」
呼ばれてブン太の方を向いた。
「んん!?」
突然口の中が甘くなった。
目の前にはブン太の顔がある。
ブン太に口を塞がれ、ジャッカルの口の中に何か甘いものが入ってきた。
それは先ほどからブン太が食べているチョコレートケーキだった。
食べてしまうまで離れっていってくれないようで、仕方なく飲み下した。
「ゲホッ!何するんだよブン太!」
「どう?おいしかったでしょ?」
ブン太は悪戯が成功したガキっぽい笑顔を見せた。
「食べさせたいなら普通に食べさせろ!それに食べたい気分じゃないって言ったのに。」
「ひひひ。ただキスしたかっただけだったりして。」
「ばっ!!恥ずかしいこと言うな!」
「ねぇ、もっかいさせて。」
「大人しくケーキ食べてろよ。」
ブン太が平気であんなことを言うのでジャッカルは怒ったような、でも恥ずかしそうな顔を背けてそう言った。
すると腕がジャッカルの頭にまわり、否応なしにブン太の方に向きなおされる。
「ジャッカルの方が甘くておいしいから。」
そしてゆっくりと再び口を塞がれた。
お菓子よりも甘い雰囲気が二人を包んだ。
それはジャッカルにとって日常化していた。



原作の設定気にせずに書いてるのでおかしなところがいっぱいあるかと思われますが、
気にせずに読んでくださると凄くうれしいです!何かに影響されて書きました☆
私はカップリングはどうもマイナー傾向になりがちのようです。ブンジャはマイナーですか?
ここまで読んでくださった方。本当にありがとうございます。稚拙な文ですが温かい目で見てくださると嬉しいです。
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06'5/25